2
side.朝倉
俺と葵は同じ大学だった。
二つ年下の葵と俺の関係が始まったのは、必然。
葵が襲われてかけたとき、俺が助けた。
元々、葵は実家の病院と提携している薬剤師の息子。
昔から気になってはいた。
泣き顔が見たいような、そそる顔立ちをしていたからだ。
『写真、バラされたくなかったら、俺と付き合ってよ』
普段は猫かぶりな俺の豹変ぶりに、驚いた葵の顔が忘れられない。
『いいの?どんな目で見られるだろうね』
―――そう、全て、俺が仕組んだ。
葵が泣きながら頷くのに、時間はかからなかった。
「んっ、んっあ、あぁ……っ!」
毎夜聞こえる、葵の嬌声。
歪んだ綺麗な顔。
もっと鳴かせたい。
もっと、泣かせたい。
葵、葵、葵。
「ふぇ……っ、う、ぇっ」
涙をぺろりと舌で拭うと、葵が顔を反らす。
噛み付くようにキスをして、もっと泣けよと快楽をつく。
歪んだ、関係。
前へ top 次へ