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side.綾



短いキスのあと、都築がしばし固まって、急に離れ始めた。
お風呂の縁から縁の距離。
都築は、目を合わさない。



「……どしたの、」
「いや、あの、なんでもないです」
「言葉遣い変」



俺なんかしたかな。
怒ったのかな。
不安で、目をあわせてくれない都築に、そっと近付いた。



「おまっ、待て、それ以上近づくな」
「なんで?」
「いーから。くつろいどけ」



またばちゃばちゃと湯を顔にかけられた。
なんだろう、でも、怒ってはないみたい。



「……また、来ていい?」
「……いつだって連れてってやるよ」
「うん、」



都築が優しく笑って、手で鉄砲を作って、湯をあててきた。



「ぶっ……やったなっ」
「おらおら」
「かけんなっ」



ばちゃばちゃ。
ばちゃばちゃ。

いつまでも、このまま、



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