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side.航
外はまだ夕方なのに、どんよりと暗い。
ぽつぽつ降っていた雨も今はざあざあ降りで、遠くで雷が鳴っている。
「俺そろそろ行くな、風邪ひかないように、」
「ひゃあっ!」
ピカッと窓の外が光り、派手な音が轟いた。
びっくりしたのか奈津が、俺のシャツにしがみついた。
「わ、びっくりした」
「っ………」
「夕立かな、」
「ひゃっ……!」
また一つの轟き。
奈津は俺の胸に顔を埋めて、微かに震えていた。
「もしかして……雷怖い……?」
「うー…っ…」
「んー、一緒に学校、戻る?」
「やっ……外やだっ」
こんな状態の奈津、一人にするわけにもいかないし……。
「大丈夫、だからっ……カーテン閉めたら、っ」
「むー……」
「早く、帰ってきてっ……」
「……うん、超急ぐ」
早く、雨止めばいいな。
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