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side.恭平



……悲しいを通り越して、悔しくなってきた。

着替えてリビングに戻ると、満月がキッチンにたっていた。



「疲れたでしょ、ご飯食べてきた?食べる?」
「や、俺が食べたいのは満月さんです」
「なっ……!」



後ろから抱き付いて、お腹に手を回す。



「なに、えろ親父みたいなことっ……」
「んー満月の匂い」
「くすぐった……っ」



首もとに顔をすり寄せて吐息をかけてやった。



「っ、暑苦しい!」
「………」



こうなったらもう、強制執行だ。
俺は会いたくて会いたくて仕方なかったのに、素っ気ない満月が悪い。

強引に腕をひいて、寝室のベッドに満月を組み敷いた。



「な、疲れてんじゃ、っ」
「体力はあるのもんで」
「っ……!」
「つーか、俺はずっと満月に触ってなくて溜まってんの。満月はそうじゃないみたいだけど?」



ちょっと意地悪に言って、ぷちんぷちんとボタンを外していく。



「……しねっ!」
「わっ!」



ばさ、と白い布を投げられて、頭に思いっきり被った。



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