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「都築、何型?」
珍しく早起きしている桜木が、ソファに座ってテレビを見ながら聞いてきた。
なんだ突然、とテレビをちらりと見れば、血液型占い。
「ABだけど」
「うっそだ、AB型は二重人格とか天才なの」
「偏見って知ってる?」
「あ、2位だって。微妙」
「………」
……確かに、意外とはよく言われる。
けれど他の血液型にしたって、意外だって言われてる気もしなくはない。
「お前は?」
「A……っぽいって言われる」
「調べてないの」
「……まぁ、今まで必要なかったし」
「占いできねぇじゃん」
「……信じてるの?」
さっきまで熱心に見てたのはどこのどいつだ。
「じゃ、調べる?暇だし」
「え、そんな簡単に調べられるの?」
ちょっとだけ桜木の顔が明るくなった。
調べてみたかったんだろうか。
血液型なんて、病院に行って採血でもすればすぐわかる。
ついでに朝倉に、桜木と住んでることを報告……しなくていいかな。
「知りたいかも」
「ん、午後行こ」
俺は、もっかい寝る。
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