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side.綾



「あれ、大学行かないの」



俺の風邪もすっかり治った。
けれど都築は、朝からゴロゴロしてる。
今も、ソファに横たわって雑誌を読んでる。



「あー、休む」
「さぼりかよ」
「違ぇよ。ちゃんと理由あるっつの」
「?」
「熱あるから」



さらりと言われて、何のことか一瞬わからなかった。



「はぁ!?熱っ……て、うわ、熱い……え、俺うつし、」
「うつされた」
「わ、ごめん……じゃなくて、何でんなとこいんだよ!」



ソファに寝転んで、上には何も羽織ってない。
ぐいぐい、と腕をひくと、小さく溜め息をつかれた。



「別に大人しくしてりゃ治」
「治らない!そりゃ俺よりは体力あるだろうけど!」



重い足取りの都築を後ろから押して、無理矢理寝室に押し込めた。



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