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「何で、手紙……」
「……奈津?」
航が不思議そうに見てる。
「手紙、」
「……あ、わかった」
「へ」
「ふーん、そっかあ」
突然、ぎゅうっと抱き締められた。
よくわからない、けど、嫌ではない。
「航、どうしっ…」
「俺は奈津だけしか見てないよ」
「ひゃ、っ」
抱き締められたまま、するりとシャツの中に航の手が入ってきた。
くすぐったくて、思わず僕も航にしがみ付いた。
「やっ……ぁ、航……?」
「俺は奈津が好きなの、奈津だけが好きなの、奈津は俺のこと、好き?」
まくしたてるように言われて、意味を理解したときには顔が赤くなるのがわかった。
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