3
side.満月
そんなことがあって、3日。
あれから何も進展なし。
正しくは、話す時間もなかった。
「せんせ、元気ない……」
「え?」
奈津がぽつりと呟いた。
高梨も心配そうな顔して、デスクに座る俺を見ていた。
「風邪?」
「いや……大丈夫ですよ」
心配かけないように、にこりと笑ってやった。
「そいや皆川先生も、元気なかったなー…」
「っ……」
「そ、なの?」
「覇気がないっていうか…」
恭平、も。
……いや、関係ない。
……寝てないって言ってたな。
ちょっと、痩せてたな。
無理してるんじゃないかな。
……なんであんな、怒ってたんだろ。
忙しいのはお互い様、むしろ担任を持つ恭平の方が大変なはず。
なのに、恭平は、来てくれようとしたのに。
ちゃんと、謝ってくれたのに。
「………」
……馬鹿だ、俺。
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