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side.恭平



「満月」
「………」



ずっとこの調子。
満月はソファに座る俺から距離を取るように、デスクで仕事中。

確かに、俺から言い出して約束破ったのは悪いと思ってる。
満月に心配かけたのも。
だからこうして謝りにきたのに。



「……なんか言えよ…」
「………」



苛々する。

同じ職種だ、今の時期が忙しいってくらい十分に理解してくれると思ってた。
最近の睡眠時間はかなり短かったのに、それでも寝る間を惜しんで満月に会おうとしたのに。

俺だけじゃん、必死なの。
なんでわかってくんねぇの。



「……もーいい」



もうすぐ、浅井も来てしまう。
俺は立ち上がって、保健室を出ていく。



「………恭平の、馬鹿」



満月の呟いた声は、はっきり聞こえた。



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