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side.満月



「みーつき」
「………」
「ねぇって」
「………」
「……はあ」



恭平の溜め息に、視界が霞んだのがわかった。



今、喧嘩中。
でも俺は絶対悪くない。

お互い社会人で、思ったように会えないことは仕方ない。
学校で会ってるとはいえ、かれこれ2週間くらいはプライベートで会ってない。
それにはお互い限界を感じていたようで、やっと時間が取れたときは嬉しかった。

明日家行くな、と恭平が言って。
俺も待っていた、のに。



「ごめんて。最近、徹夜ばっかだったから」



恭平は、来なかった。
俺は何かあったのかと心配で、メールや電話して。
結局、寝てたらしい。



―――で、今に至る。

奈津が来るより早く朝っぱらから保健室に来て、俺に謝ってる。
俺は無言のまま。



だって、
楽しみ、だったのに。



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