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side.樹



身体は預けたものの、まだ遥が緊張しているのがわかる。
何度も身体を重ねているのに、いちいち反応してくれるところ、かわいいと思う。
口では強気なこと言ってても、内心は全然違うとことか。



「熱くない?」
「樹が暑苦しい」
「だってあがるっていうだろ、」
「……あがんないから」



信じて腕を離すと、さっきよりはリラックスしているように、身体を預けられた。



「わ、」
「?」
「樹、腕ながい」



ぱっと手を取られて、遥自身のと比べられた。
ぱしゃぱしゃと水面が揺らぐ。



「身長の差」
「うわっ、むかつく!」
「もう伸びないだろ?」
「伸びるし!」
「これ以上伸びたら、抱き心地悪そう」



言って、次は遥のお腹の前で手を組んで抱き締めた。



「……ばーか」



ちらりとこちらを向いて、悪態をつかれる。
赤い頬は、風呂の熱さのせいじゃないはず。



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