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side.満月



「……恭平?」



夜。
ドアの向こうにいたのは、険しい顔をした恭平だった。
いつもは電話かメールかするのに、突然の訪問。
俺の身体を押し退けるようにして入ってきたところを見ると、何か苛立っているのが嫌でもわかる。



「なに……何か、飲む?」
「別にいい」
「……どうしたの」
「いいから、座れよ」
「いっ……」



強く腕をひかれ、恭平の隣に座らされた。
ソファに並んで座り、無言。
……何、怒ってんだ。



「え、何、俺なにか、」
「お前、俺に何か言うことねぇの」
「え?」



思わずぽかんとしてしまい、少し考えて、ないよ、と答えた。



「いった……ッ」



途端、強く押し倒されて、背中を強か打った。
一瞬、息ができなくなる。



「やだ、何っ……ちょ、っ」
「……ふざけんな」



こんな怖い恭平、見たことがない。
荒々しく、服を乱された。



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