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side.恭平



時間ができると、満月の元に行くのはいつものこと。
満月が俺のところに来るのも大歓迎だけど、こっちは職員室。
俺が保健室まで行った方が、何かと都合が良い。

会うのは浅井たちが来る前の朝と、たまに昼休みと、浅井たちが帰った後。
毎日来れるわけじゃないけれど、なるべく、とは思う。



放課後。
早めに仕事が片付いて、保健室に向かった。
あわよくば一緒に帰ったり……とも思う。



「皆川先生、高島先生どこかご存知ですか?」
「高島先生……すみません、わからないです」



職員室を出る前、問われて驚いた。
高島先生は割と若い先生で(とは言っても一番若いのは俺だけど)、男にしてはなかなか整った顔をしている。
なんでも、男子校なのにファンクラブがあるとかないとか。



(……ま、いいか)



気にせず、職員室を出た。



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