4
 

「雨宮」
「……?」



先生と別れて、教室に戻った。
しん、とした教室に響く、僕を呼ぶ声。



「乾くん、」



ゆっくりと教室に入ってきたのは、同じクラスの乾龍平くん。
派手な見た目で、性格も割とチャラチャラしている。
タイプが違うから、そんなに喋った事はないんだけど……。



「雨宮ってさあ……日高先生と仲良いよな」
「っえ、」
「俺さー、さっき見ちゃったわ……こ、れ」



見せられた、携帯。
僕と、僕を抱き締める先生の姿。

さっきのだ。



「こういう関係なんだ?」
「な、なに、をっ」
「あは、動揺してる」



格好良いと評判の乾くんの顔が近付いた。
目の前で金髪が揺れる。



「雨宮かわいい顔してるもんな」
「なっ……」
「俺にも抱かせてよ」



する、と腰を撫でられた。
びくっと身体を縮こませると、乾くんはにやりと笑った。



「いいの?先生との関係バレても」
「……!」
「生徒に手ぇ出すなんてさ……バレたらこの学校にはいられないだろうな」



脅しだ。
わかってる。
けれど、間違っていないことも、わかっていた。



「ねぇ、雨宮?」



僕は、



前へ top 次へ

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -