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「んっ……ん、うっ」
放課後の資料室。
喘ぐ、僕。
「んん、っあ、ん……!」
びくっ、と身体が震えて、熱が吐き出されたのがわかった。
ごくりと、目の前の喉が鳴る。
「……ごちそーさま」
にやりと笑うのは、僕が愛した人じゃない。
「明日も楽しもうぜ?」
涙しか出ない。
声は、出ない。
「また同じ時間にな」
逆らえない。
服を乱されたまま、僕は机の上に惚けて座っているだけ。
「先生のこと、バラされたくないだろ?」
ドアが開いて、返事をするまもなく、閉まった。
静かな教室に、一人。
「ふ、うっ……う、っ」
身体を抱き締めて、泣いた。
ごめんね、と。
きたない、と。
たすけて、が、
吐息と混じって零れでた。
始まりは、少し前のこと。
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