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やめて、先生。
この先に起こることが、なんとなく、わかってしまって。



「ちょっ……」



部屋につくなり腕をひかれて、ソファに座らされた。
先生も隣に座って、ぐい、と顔を向かされる。
顔が近づいてきて、



「やっ……」



思わず、顔を背けた。

僕は、汚い、から、



「……雨宮」
「………」
「逃げんな」



頭に手を添えられて、唇が重なった。
先生のもう片手は、僕の左腕に伸びて、



「んっ………」



するり、と袖を捲られた。
肌に触れられる、先生の指の感触。
思わずびくりと震えると、先生の唇が離れた。



「………雨宮」
「ごめんなさい……」
「やったのか」
「ごめん、なさい……っ」



新しい傷痕。
昨日ついたばかりのそれ。
先生の視線が腕に絡み付いて、顔があげられなかった。

ほら、嫌いになった?
僕は汚いでしょう?



どうして、気付いてしまうの?



すると先生は、ふとソファから立ち上がった。



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