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バレー部で長身の宮沢のジャージは、見事にぶかぶかだった。
「陸も俺もズルズルだー」
館林が笑いながら余った裾を引っ張ってきた。
「お前小さいからな」
「ひっどー」
如月と館林は付き合っている。
羨ましいなぁと、思わず見てしまう。
同世代って、価値観も近いし。
同じクラスってだけで、一緒にいられるもんな。
僕が先生と会えるのは、授業中と放課後。
用事がないと職員室には行けないし、先生の部屋に誘われるけど、自分からは到底言えない。
今日は国語の課題があって、放課後にクラス委員が持っていくことになってる。
如月は昨日の英語の課題を持っていってくれたから、今日は僕が持ってく日。
今日は授業がなかったから、初めて先生に会える。
「失礼します……」
放課後の職員室は、先生たちもまばら。
いつもの席に、その姿はなかった。
廊下に出て、メールを送る。
『今どこですか?課題どうしたらいいですか?』
『悪い、準備室もってきて』
すぐ返ってきた返事に、頬が緩んだ。
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