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「うわー!」
「雨ひっど」



登校時間を襲った、突然のゲリラ豪雨。
僕もその被害にあった生徒の一人で。



「うわっ!お前らびしょびしょだなー」
「先生、寒いっ」



HRにやってきた担任の峰先生が、僕たちを見てぎょっとした。



「あー……今日はジャージ着てすごしていーぞ」
「やったー!」



着替えるだけで大分マシになる。
HRが終わって、クラスメイトの大半が体操服に着替え始めた。



「……如月は濡れてないね」
「早く学校来てたからな。……遥、お前肌出しすぎ俺のジャージ着ろ」
「えー暑いー」
「黙って着ろ」



……仲良いなぁ。



「……あ」
「どうした」
「ジャージ忘れたー……」



持って帰ったの忘れてた。
どうしよう、制服びちゃびちゃで気持ち悪いのに。



「あ、宮沢平気だったの?だったら貸したげて、陸が風邪ひいちゃうよー」
「え、や、でも、」
「あ、いーよ」



館林の計らいで、クラスメイトの宮沢がジャージ貸してくれた。



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