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「そこの机、置いといて」
「はい」
「お疲れさん。……あ、雨宮、ちょっと話が」
「はい……」
「如月、帰っていいぞ」
僕も如月に、楽しんできてね、と伝えた。
職員室に、二人っきりになる。
「楽しんできてね?」
「あ……デート、って」
「……妬いてる?」
「っ……てない!」
お祭り、一緒に行けないかなぁ、とか思ったけど。
やっぱり先生は働いてるし、忙しいかもだし、僕からは、誘いにくい。
……先生が誘ってくれればなぁ、なんて。
「まだ、忙しい、ですか……?」
「んーん、もう終わり。見回りしなきゃだけど」
ぱたんとノートパソコンを閉じた。
いつの間にか窓の外は夕暮れで、もうすぐ夜がやってくることをしらせた。
「一緒、見回り行く?」
「え」
「一人にするのも心配だし」
誰もいないのを良いことに、ぐいっと手をひかれた。
廊下を歩きながら、先生は鍵やらチェックしていく。
「………せんせ、」
「ん?」
「……なん、でもない」
………お祭り、誘ってくれないのかな。
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