3
 

「なに、っ」
「………」



先生は無言のまま。
誘拐されたように車を走らされて、先生の家へ。



「なんか、喋っ……」
「………」



また腕をひかれて、部屋の中に連れ込まれる。
前と違って散乱した様子のそこに、少し唖然。

寝室だったと記憶している部屋に入って、ベッドに身体を投げられた。



「なっ……え、っ」
「………はぁ」



身体を起こそうとしたところで、先生の腕で押さえ付けられる。
ベッドの上で抱き締められて、先生が息を着いたのがわかった。
……身体、震えてる。



「せん、せ……?」
「……俺、駄目だ」
「……?」
「お前いねぇと、全然駄目」



首元に顔を埋められて、頭を撫でられた。
……流されそう。
でも、弱々しい雰囲気の先生を、突き放すことができない。



「……ごめんな」
「え……」
「今まで黙ってて」



ちゃんと話すから、と低い声で言われた。



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