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先生の家に来たのも、泊まるのも、初めてだった。
緊張しているのがわかった。

僕は先生に、好きと言われたことがない。
付き合おうと言われた日から、キスしたことも抱き締められたこともなかった。
学校以外で会うのも初めてで、僕は我儘を言って泊まらせてもらうことにした。



「今から外行くのもあれだしな……飯作るから待ってな」
「や、そんなっ、申し訳な……僕、作ります!」
「え、まじ?」
「はいっ、だから、座っててくださいっ」



両親が共働きだったから、料理を作るのは慣れてる。
冷蔵庫の中は、いかにも男一人暮らしと言った感じで。
待たせてはいけないし、手早く作る。



「簡単なので、すみません……」
「うわ……や、全然うまそう」



余ったシチューを利用したドリア。
先生は食っていい?と一言置いて、口にした。



「……雨宮、料理得意なのな。うまい」
「よ、良かった」



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