3
 

「っ……せんせ、」
「静かにしてろ」



黙ったままでいると、先生が僕の腕を引っ張って、教室から連れ出された。
普通生徒が使わない廊下を通って、駐車場に出た。
ポケットから鍵を取り出した先生は自分の車をあけて、僕と、いつの間にか持っていた僕の荷物を、中にいれた。



「なに、っ」
「荷物持ってくるから、待ってろ」



僕が何か言い返す前に、先生は行ってしまった。

新しい、傷。
先生はどう思っているんだろう。

気持ち悪い?
やめてほしい?
痛そう?

先生は言葉が少なくて、何を考えてるのかわからなくなる。



「頭、ふせてな」



後部座席だから大丈夫だろうけど、と言いながら、荷物を持ってきた先生は車を動かした。
誰にも、見られないように、?


しばらくして、車が止まった。
うとうとしていたらしい僕はまた腕を引かれ、先生にされるがままついていった。



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