7
「ん、」
目をあけると、先生の顔があって。
「おはよ。……まだ夜中だけど」
ぼんやりとした頭のなかで考える。
先生が、僕を抱き締めてくれてて。
……あ。
「っ……!……!?」
「思い出した?」
僕、先生、と、
戸惑っている間に、先生がぎゅう、と抱き締めてくれた。
「可愛かった」
「っ……!」
「しあわせ」
先生の声が、あんまり優しいから。
僕も、先生の背中に、手を回した。
「ぼ、ぼく、も……しあわせ、でした」
「……はは、顔真っ赤ー」
「っ、」
「好きだよ」
先生、
「一生、隣にいてくれる?」
ずるい。
答えは、わかってるくせに。
僕の傷を受け止めて。
僕を、愛して、くれて。
ここにいていいんだと、肯定してくれた人。
だから僕は、一生。
「はい」
あなたのそばで。
END.
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