2
 

あったかくて、さっきまで寝てたはずなのに、眠たくなってきた。



「……陸、覚えてるか」



うつらうつらしていると、先生がそう切り出した。
僕の返事を待たず、言葉を紡ぐ。



「俺が、付き合って、って言った日」



もしかして、独り言なのかもしれない。



「一緒だと、思ったんだ」



そっと、頭を撫でながら。



「一人で、傷付いてるって。だから、俺がそばにいてやりたいって、思ったんだ」



つ、と傷の残る腕に手を這わされた。
無意識に、びくりとしてしまう。



「何があっても、どんなになっても、俺は受け止めるって、決めた」



どうしてかな。
目が、熱い。



「俺が、ずっとそばにいる。俺には、陸が必要だから」



先生、
どんな顔、してるの?



「愛してる」



これは、夢?

じわりとこめかみを流れた涙の感覚も、夢の中なのかな。



前へ top 次へ

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -