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「……俺、さ」
「……ん……」
夢と現実の合間。
ふわふわしてる中。
ぽつりと、如月が言った。
「父子家庭、って、言ったよな」
「………」
これは夢?現実?
「死んだんだ、母親」
瞼が重い。
頭が、霞みがかって。
「寂しい、な」
目が、開かなく、て
「俺が、傍にいるから」
「………ん」
暗闇。
夢なのか現実なのか。
暗闇に落ちた俺にはわからなかったけれど。
見た夢は悪いもんじゃなかったから、いいや。
感じる温もりが。
夢じゃないってわかるから。
いいや。
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