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ようやくタオルが払われたと思ったら、布団の中に入ったまま如月に抱き締めてられていた。



「き、さらぎ……?」
「………よかった……」
「え?」



ぽつりと呟かれた。



「館林が、無事で」
「………」



心配して、くれてたのかな。

如月はやっぱり、よくわからない。
感情をあまり表に出さないのもあるだろう。

なんでこんなに、俺に構うのか。
なんでこんなに―――心配してくれるのか。



空っぽな俺。
明日も将来もどうでもいい。
生きても死んでもどうでもいい。
居場所もないし、作らないし、必要ない。

そんな俺に、どうして。



「如月」
「………」
「お前、やっぱ変だよ」



突っぱねて、身体を離した。



「俺なんかに、関わんない方がいい」
「た、」
「如月も同じ目にあう」



俺と如月は―――きっと、住む世界が違いすぎる。
これ以上、振り回しちゃいけない。
俺が近くにいる限り、如月は駄目になる。

ベッドから降りようとしたとき、手を取られた。



「っ……」
「ふざけるな、」



ぎしり、とベッドが鳴った。



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