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如月はよくわからない。
俺に何を求めているのか。
俺は何をすればいいのか。

全くもって、俺に不利益はないから良いのだけど。



(なんだ、これ)



触れられた頬が、熱い。



「明日、数学テストだろ?教えてやるよ」
「あっ!……いや、いいよ。どうせ追試だし」
「追試も追試になるんだろ」
「っ……如月って結構意地悪なのな!」
「今ごろ気付いたか」



ふわ。
如月が笑う。



(あ、)



きれい。



「教えてやるから。追試の追試にならないように」
「……追試にならないように、教えてくれよ」



頭をくしゃりと撫でられる。



(まあ、いっか)



こんな、毎日も。



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テーマ「人外ファンタジー」
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