6
 

「いいぞ、寝ても」
「……でも、」
「いいから」



如月が離れて、ソファに場所を開けてくれた。
くん、と腕を引かれて横になる。
申し訳ないとも思ったが、疲労の方が勝った。
すぐに瞼が重くなった。





霞み掛かった意識中。
優しく、頭を撫でられた。



「ん、」



(誰……?)



うっすらと目を開けると、如月が愛おしそうな目をして、俺を撫でていた。



(き、さらぎ、?)
(なんて顔、して、)



けれど、その手が心地好くて。
俺はまた眠ってしまった。



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