4
 

半ば強引に携帯のアドレスを交換させられ、その日は別れた。
その晩、予想通りにメールがきて、次の日の放課後に如月の部屋に行くことになった。

断ってもよかったが、俺にとってはどうでもよかったし、何よりあの如月が、という興味があった。

そして。



「301号室……ここ、か」



俺は如月の家にやってきた。
驚くことに、如月の家は俺の家からさほど遠くはなかった。

チャイムを押すと、しばらくしてドアが開いた。



「どーも」
「わざわざ悪いな」



如月はいつもと違って、制服を軽く着くずした感じだった。



(………)



如月が文武両道ではなく眉目秀麗と形容されるのは、この容姿のせい。
ネクタイを緩め、胸元が少し開いた格好は。

―――とても、色気があって。



「中、どうぞ」
「あ、りがと。……一人暮らし?」
「父子家庭で。父親は単身赴任で今いない」
「……そ」



中はモノクロ調に整えられていて、綺麗だった。
非の打ちどころがないというのは、こいつのようなことを言うのだろうと思った。



前へ top 次へ

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -