5
 

気付いたら身体が浮かんで、ぽすんっとベッドにおろされた。
そのまま長く抱き締められる。



「樹……っ」
「……もう反応してる」
「っ……だって、」



長らく身体を重ねていなかったから。
樹の熱さを感じたくて、俺は我慢出来ずにいた。



「わかってんなら、早くっ……」
「余裕ないな」



腹立つけど、そう言って頭を撫でる樹の顔がひどく優しいから。



「あ、っ……」



首元に顔を埋められ、ぷちぷちとボタンを外された。
なんだか、いつもより乱暴な感じがする。



「ぷっ……」
「何」
「樹も余裕ないんじゃん」



笑うと、額をぺちっと叩かれた。



「当たり前だろ」
「っ……!」



軽く触れるだけの、キスをされた。



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