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何かを服従させるのは、たまらなかった。
特に自分に反逆的な態度の者が屈服する姿を見るのは、なんとも愉快だった。

富も、名声も、何もかも持っていた。
飢えた俺の欲に、この少年は最適だった。
実に愉快。




「ぃ、あっ、ぅっ……」
「ちゃんと締めろ」
「あうっ」



後ろから突きながら腰を平手で叩くと、びくっと少年の肩が揺らいだ。

まず少年に与えたのは、身体の服従だった。
毎晩、暇さえあれば貪るように抱いた。
歯向かえば構わず暴力を振った。

これは玩具だった。
ペットの方がまだましだったかもしれない。
優しさの一つも、かけることはしなかった。



「邪魔だ」
「ぐっ……」



行為が終われば、容赦なくベッドから蹴り落とした。
蹴られた腹を庇いながら、少年は汚れた身体でよろよろと歩く。

身体の自由を奪い、行動の制限をした。
寝室の壁に備え付けられたクローゼットの中、そこが少年の部屋だった。
俺が良いと言うまでは、そこから出てはいけない。



「さっさと歩け」



動きが緩慢で苛立ち、背中を蹴った。
よた、とよろめいて、少年は少しだけ振り向いて俺を睨みつけた。



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