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「……あーあ」
合鍵を開けて薫の家に入ると、死んだように眠る薫の姿が見えた。
腕を投げ出して、ソファの上でぐったりと眠っている。
もう、死んじゃった?
「かおる?」
「……ん……」
肩を揺すると、微かに声が返ってきた。
まだ微かに息がある。
机の上には、大量の薬剤シート。
どれだけの量を飲んだんだろう。
細い身体を抱き上げて、ぽんぽんと背中を叩いた。
「かおる、こんなに飲んだの?」
「ん……」
「もったいないねぇ」
そのまま肩に担ぎあげるようにして、トイレに連れて行った。
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