3
「……はぁ」
思わず溜め息がでた。
職員室での用事が済んだ頃には、すっかり夜になっていて。
生徒会室に戻ってきたら、日向がすやすや眠っていた。
ソファに蹲って体を丸めているのを見ると、寒かったようで。
(……冷えてんじゃねーか)
触れた頬は、冷たい。
「ん……ゆ、う……?」
「……風邪ひくぞ」
「もう、終わった……?」
まだ眠いのか目を擦りながら、ソファから身体を起こそうとした。
「まだ終わってない」
「……うー……」
「眠たかったら帰ってりゃいいのに」
「……冷たい」
……冷たいって、なあ。
俺は性格上甘える方ではない。
そりゃ二人っきりのときは多少変わるかもしれないけれど。
恋人同士になったからって、何かを変えるとかそういうのは、あんま意識してないのに。
そういうのが、冷たく思われるんだろうか。
「一緒、帰るもん……」
いとおしいと思う気持ちは、かわりないのに。
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