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side.日向



「……へ?」



きっと僕は、呆気にとられた顔をしてる。



「だから、知ってたよって。悠が日向のこと好きって」
「え……え?なん、」
「あからさまだったじゃん?」



放課後、生徒会室に行った頃。
会長―――悠が先に話をしていたのだろう、羽鳥先輩がにこにこして言った。



「え、日向気付いてなかったの!?」
「えっ……えぇっ!?」



司まで驚いてそんなことを言う。
気付かなかったっていうか、むしろ嫌われてると、思ってたというか……。



「……だから言っただろ」



冷静に仕事をしてる悠がぽつりと言った。



「鈍感だって」
「えっ……えーっ」



みんな笑ってる。
それって僕だけ、知らなかったってこと……?



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