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side.日向



恥ずかしいからシーツをずるずる引っ張って、身体を隠すようにしてベッドから出た。



「っ……!」



ベッドにまだ座っている会長が、後ろから腰に腕を回して抱き締めてきた。
ちゅっ、と背中や腰にキスをされてくすぐったくて身をよじる。



「か、かいちょっ……」
「……名前」
「え?」
「名前で呼べ。これからは」



呼んでも、いいの?



「ゆ……ゆう」
「ん」



呼べば、呆気ない返事。
こんな幸せな気分は初めてで、思わず―――涙が出た。



「ひな?」
「っ……うー……っ」
「………」



悠は何も聞かずに僕の腰をひき、自分の膝の間に座らせた。
後ろから抱き締められて、髪や首筋にキスされる。

まるで、泣くな、と。
あやしているような、慰めているようなそれに、僕はまた、涙が止まらなくなった。



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