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side.日向
「ん……」
目を開けると、会長が飛び込んできた。
「起きたか」
「……へ、ぁ、」
「顔真っ赤だな」
幾度となく会長と身体を重ねたけれど、目を覚ますと先に学校に行っていたり、自分のことをしていたり。
同じベッドにまだいることや、抱き締められていること―――昨日のことを、一気に思い出した。
「あ、えと……」
「一応綺麗にしといたけど……シャワー浴びてくれば」
「きれい……っえぇ!?」
「今更恥ずかしがるなよ」
苦笑されて、ぎゅう、と腕を回される。
優しいそれに、あ、本当にこいびとになったんだなって思う。
いつもはこんなこと、なかったから。
頭を撫でられて、一定のリズムのそれに眠くなってくる。
「おい、寝んな」
「う……」
「襲うぞ」
「っ!?」
口を塞がれて、腰に手を回された。
え、僕、裸……?
会長は下、履いてるのに……。
近くにあった枕を、会長の頭にぶつけた。
「ぶっ……痛ぇだろ!」
「会長のばか!変態!」
明らかにわざとな仕打ちに、顔が赤くなるのがわかった。
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