1
 

side.日向



止みはじめた雨を避けるよう、会長は僕に自分の上着を頭からかけて、手をひいて走りだした。
足がもつれそうになりながら、僕はついていくのに必死になっていた。



「待っ……かいちょ、っ」
「………」



会長の部屋まで連れてこられて、ベッドに押し倒された。
ベッドの上で、身体がはねた。



「やだ、やだぁ……っ」
「……ごめん」



首元を指先で撫でられた。
そこは確か、赤い跡が残っているところで。
会長の顔が、歪んだ。



「……耐えられねぇんだ」
「っ……」
「ごめん」
「やっ……ち、ちが……」



伝えなければ、



「僕はっ……会長のものじゃ、ない……っ!」



前へ top 次へ

 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -