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「……雨か」



放課後、皆が帰ってしまって、俺は一人生徒会室にいた。
ざあざあと降り出した雨に、舌打ちした。
傘も持ち合わせていない。



「めんどくせ……」



書類をまとめて、もう一仕事とデスクに座った。
あとはこれに目を通して、帰ることに、



「……!」
「はぁっ、は……かい、ちょう……?」



ばたん、とドアが開いて、息を切らした日向が入ってきた。
雨に降られたのか、シャツが身体に貼りついていた。



「……びしょ濡れじゃねーか」
「途中で、降ってきて」



作り笑いともとれる苦笑いをして、日向は自分のデスクに向かった。



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