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時折感じる、日向の視線。

気付かれてしまったのだろう、俺の想いに。
日向は受け入れてくれたのかわからない。
怖くて、怖くて、聞けなかった。

出来る事なら、昔のような関係に戻りたかった。
昔のような関係以上に、ちゃんと、想いを伝えて。

でも、俺は結局臆病だった。
日向に拒否されることを、恐れた。
きっと、これからも、



「……会長?」



日向の声にはっとした。
ぼうっとしていたらしい。
日向が心配そうに首を傾げて、書類を渡していた。



「……これに判子を」
「あぁ」



至って冷静なふりをして、判子を押した。
日向は有難うございます、と書類を下げて行った。

事務的な会話。
息がつまりそうだ。
これじゃ、前の方がマシだった。



本当は話したくて、触れたくて、抱きたくて、仕方ない。



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