3
 

くたりと意識を失った日向を自分の寮部屋に運び、身体を濡れたタオルで拭いて綺麗にしてやった。
意識がないのをいいことに中も掻き出してやり、服も着替えさせた。



「ん……」



かすかに日向が身動ぎした。

さすがにやりすぎたかと思った。
俺自身もしんどかったし、受ける日向は想像以上につらいのだろう。
現に今は気を失っている。
俺のベッドに寝かせるのは初めてじゃない。

よれたワイシャツの首元に、絆創膏が見えた。
先ほどつけた傷に、俺が貼ったものだ。
他にも所々に瘡蓋や痣がある。

全部、俺がつけた。



「痛かった、な」
「………」
「……ごめんな……」



行為が終わればそう思うのに、いざとなれば傷つけたくなる。



傷付けて、思い出させたくなる。



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