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side.日向



帰ろうと思ったけれど、副会長から「会長が仕事しないように見張っとけ」と言われ、帰れなくなった。
それに、日頃ひどいことをされる僕だけれど、会長に対するなんとも言えない感情が、会長の傍から離れさせてくれない。

懐かしいような、愛おしいような。
きっと、過去と関係してる。
でも僕には、確信できなかった。



(汗、かいてる……)



安らかな寝顔を見せる会長の額に、前髪が張りついていた。
一回着替えたがいいかもしれない。



「会長、起きてください、」
「……ん……」
「着替えましょう、汗が」
「ん……」



肩を揺すると、寝呆けたままの会長が腕を伸ばしてきた。
え?と戸惑っているうちに、腰を引かれた。
バランスを崩してベッドに乗り上げてしまった。



「ちょっ……なに、寝呆けてっ……」
「……んー……」
「なっ……」



腰を引かれたままお腹あたりに頭を埋められた。



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