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日向が身体を引き寄せて、頭を撫でてくれた。
「おかしくないよ……」
「ひな、」
声が震えるのは、泣いているからだろうか。
「悠のものにして、もう忘れないように、全部、あげるからっ……」
小さい身体を掻き抱いて、その存在を確かめた。
「ひな、全部、俺のだ……」
「ん、ゆう、ゆう……っ」
するりと服の中に滑り込ませた手に触れる、温かい体温も。
「ん、っ」
小さな背中も。
華奢な肩も。
細い腰も。
真っ赤な顔も。
全部、全部、全部。
「あいしてる……」
言葉じゃ伝わらないことって、きっとこういうことなんだろうと、ぼんやり思った。
日向の服を剥いで、白い肌がむき出しになった。
首元に顔を埋めて、何度も何度も、噛み付いた。
日向は俺の背中に、爪をたてた。
「いた、ぁ……っ」
「ごめん、」
「やだ、やめないで、っ」
俺が、すべて、
「僕のこと、全部っ」
「……ん」
俺がすべて、食べてあげる。
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