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実家が病院を経営している裕二の計らいで、俺は待合室に座っていた。
俺だけじゃない、生徒会の面々がそこにいた。
誰も話さず、ただ静寂だけがそこにあった。



「………悠」
「っ……」



がちゃりとドアが開いて、裕二が顔を出した。



「日向の親御さん、行ったよ。今は先生と話してる」
「ひなは、」
「頭を切ったから見た目はひどかったけど、傷は深くないって」



力が、抜けた。
安心したように一同が息をついて、裕二が俺の肩を優しくたたいた。



「っ……」
「会長、行きましょう」



五十嵐が深く椅子に座り込む俺の手をひいた。
早く、日向に会いたい。
けれど力が抜けてしまって、ただ無事だったことにほっとして、動けなくなった。



「意識戻ったとき、誰かいないと日向が不安がるよ」
「………」



裕二の言葉で、ふらりと立ち上がった。

日向に会いに行こう。
日向に、謝って。

早く、そばに、



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