5
 

千夏はいつだって、自分を責める。
痛みを引きうけて、自分を傷つける。

それをさせたのは、俺だ。



「ゆじ、が、こわ、かった」
「うん、ごめん」
「さわって、くれ、なかった」
「うん」
「しらな、人、みたい、」



恐怖を、植えつけてしまったのだ。

形のいい千夏の唇に、自分のそれを重ねた。
手は後孔に伸びて、ずるりとバイブを抜く。



「んっ」
「ごめん、もう使わないから」
「こわい、から、ゆじが、いい……」
「っ……」



あれだけ怖いことをされたのに。
あれだけ泣いたのに。

千夏はいつだって、俺を許して、
俺を、求めてくれる。



「……うん」



ぐずぐずになってしまった千夏の後孔に、自分のモノを宛てがった。
きゅ、と千夏が首に腕を回してくる。

ぐ、と前に進めると、息を詰める音がして。



「痛くない?」
「……たく、ない、から……はやく、」
「……もう」



愛しい子。



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