2
 

「ぅ、」



身体が熱くて目が覚めた。
洗濯物を畳んでいて、眠ってしまったらしい。
ソファから身体を起こすと、またきりりとお腹が痛んだ。



(……い、たい)



けれど、弱音は吐けなかった。
立ち止まってはいけなかった。

僕よりも裕二は何倍もきついはずで。
僕よりも裕二は何倍も頑張っていて。



「こんなことも出来ないの」



そう言われるのが怖かった。

ただ与えられている役割を果たすしかなかった。
それ以外の僕の価値はなかった。

けれど、僕に価値を与えてくれる裕二は、もう、僕の前に姿を見せなくなった。




「………」



仕事が忙しい?
本当に?

本当は、僕に、



「……ぃ、や、」



僕のことが、いらなくなってしまった?


会いたい。
寂しい。
ぎゅっとしてほしい。
それだけなのに。

僕にはもう、その資格がないのかもしれない。



前へ top 次へ

 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -