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「ぅ、」
身体が熱くて目が覚めた。
洗濯物を畳んでいて、眠ってしまったらしい。
ソファから身体を起こすと、またきりりとお腹が痛んだ。
(……い、たい)
けれど、弱音は吐けなかった。
立ち止まってはいけなかった。
僕よりも裕二は何倍もきついはずで。
僕よりも裕二は何倍も頑張っていて。
「こんなことも出来ないの」
そう言われるのが怖かった。
ただ与えられている役割を果たすしかなかった。
それ以外の僕の価値はなかった。
けれど、僕に価値を与えてくれる裕二は、もう、僕の前に姿を見せなくなった。
「………」
仕事が忙しい?
本当に?
本当は、僕に、
「……ぃ、や、」
僕のことが、いらなくなってしまった?
会いたい。
寂しい。
ぎゅっとしてほしい。
それだけなのに。
僕にはもう、その資格がないのかもしれない。
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