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「ごめ、なさ、おれの、せい」
「……綾のせいじゃない」



ぽろぽろと泣き続ける綾の頭を撫でた。

……これは、戻った……?



「おれが、おれが……っ」
「………こっち、おいで」



情けないことに身体が起こせなくて、腕だけ伸ばした。
綾はおずおずと、俺に抱きこまれるようにソファに乗ってくる。
腕を引いて、俺の上に乗せた。



「大丈夫だから。心配かけてごめんな」
「おれが、涼を、しんじなかったからっ……」
「俺が、信じさせられなかっただけ」



泣きじゃくる綾の背中を撫でてやった。



「おれ、信じたい、裏切られても、いいからっ……」
「……裏切らねぇよ」
「っ……どこも、いかないで、」
「いかねぇよ」



裏切られると思っててもいい。
裏切らないと、信じさせるから。

抱きしめる腕を強くすると、答える腕がある。
触れ合う熱が戻っただけで、よかった。



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