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次の日の朝、綾はやはり一睡もすることなく、部屋の隅にうずくまっていた。

寝室に足を踏み入れると、きっと目線を投げられる。
朝ご飯を置いても、全く手がつけられることもない。



そんな日々が、3日続いた。



「綾」
「………」



3日3晩、寝ず食わず。
限界が来ているのは明らかで、けれど眼の強さは衰えなかった。
身体を壁に寄り掛からせて、ぎゅっと口をつぐんでいる。

数時間前に出して、少しも減っていない晩ご飯を下げた。
部屋に戻って思わずため息が出る。

少し強引にでも何かすべきだろうか。
そう考えて、それでも何もできない自分が歯がゆい。

結局は、もうこれ以上綾を傷つけたくないのだ。
保身のためか、それとも。



「………!」



ゴツ、と重い音が寝室からした。
床の上に何かが置かれるような、重さ。

嫌な予感がして、咄嗟に寝室のドアを開けた。



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