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「ん……っ」
くたり、と眠ってしまった綾から未だ熱いモノを抜いた。
愛おしさは変わらず、半開きの口に俺のそれを重ねた。
「……りょ……」
「………」
蒸気した頬がかわいい。
首や鎖骨に残る赤い跡が目に入って、中心に集まる熱を強引に無視した。
理性で抑え付けたまま、緩んだ後孔に指をいれた。
「ふ、ぁ……っ」
ナカに出したものを掻き出すと、びくっと綾の身体が揺れた。
苦笑して、額の汗を拭った。
もう、後には戻れないと思った。
戻りたいとも思わなかった。
綾の痛みを知って、そのままの綾を受け入れて、そばにいたいと思った。
「………」
俺でいいのか、とも思う。
けれど綾が俺を拒まない限り、ずっと傍に、いてやりたいと思った。
「綾、風呂」
「ん……や、あ……」
「いやじゃな、っ」
きゅ、と抱き付かれた。
「すき、だいすき、」
「………ん」
そっと愛おしい温もりを、抱き締めた。
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