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「ひ、ぅっ……ふぇ、」
泣きじゃくる桜木を見て、胸が苦しくなる。
「んぅ、ん、っ」
落ち着かせるように、短いキスを何度も繰り返した。
「都築っ……」
「っ……ちょ、っ」
また首に抱きついてきて、首筋や肩にそって、桜木の唇が張った。
「おま、何してっ……」
「都築がいっ……都築っ」
「なっ」
「シて、っ」
鎖骨に吸い付かれて、思考能力が低下した。
「都築、っ……」
忘れさせて、
いっぱいにして、と。
うわごとのように、呟いた。
「っ……馬鹿」
噛み付くようなキスをして、桜木の身体がベッドに沈んだ。
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