6
 

「ひ、ぅっ……ふぇ、」



泣きじゃくる桜木を見て、胸が苦しくなる。



「んぅ、ん、っ」



落ち着かせるように、短いキスを何度も繰り返した。



「都築っ……」
「っ……ちょ、っ」



また首に抱きついてきて、首筋や肩にそって、桜木の唇が張った。



「おま、何してっ……」
「都築がいっ……都築っ」
「なっ」
「シて、っ」



鎖骨に吸い付かれて、思考能力が低下した。



「都築、っ……」



忘れさせて、
いっぱいにして、と。
うわごとのように、呟いた。



「っ……馬鹿」



噛み付くようなキスをして、桜木の身体がベッドに沈んだ。



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