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「う、……ん……っ」



するりと、シャツの中に手を滑り込ませた。
細い腰を撫でて、背中まで。



(……や、さすがにやばいだろ)



有りったけの理性を総動員して、手と唇を離した。
漏れた唾液を指で拭ってやる。



「う……?」
「……あ」



今頃、起きやがった。
眠たそうに目が少しだけあいている。



「都築……?」
「ごめん、起こした」
「ううん、自分で起きた……」



目を擦って、もぞ、とこちらを向いて擦り寄ってくる。
……今ギリギリだってのに。



「都築、眠れないの……?」
「え……や、大丈夫」
「いっしょ、寝よ……」



こいつ、寝呆けてる。
きゅっとシャツを掴んでくるもんだから、なんとなく、頭を抱えた。
撫でていると桜木の手の力が弱まって、また眠ったのだとわかる。



(何やってんだ、俺)



小さく溜め息をついて、自己嫌悪で暴れたくなった。



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